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注文住宅の照明計画、失敗しない部屋別ポイント

住まいの快適性に関わる「照明計画」。自分に合った照明プランであれば生活の質(QOL)を上げることができますが、自分に合わないものだと後悔の原因になってしまいます。「自分にとって住み心地の良い照明プランがどんなものか」を知っていただくため、前回は「照明の種類・特徴」「照明の色と過ごしやすさ」についてご説明しました。

今回は前回の内容を踏まえた上で、応用編として「部屋別の照明プランニング」について「計画のポイント」「注意するべき点」や「おすすめの照明」などをご紹介いたします。

 

目次

1.照明プランを始める前に
2.部屋別、照明計画のポイント
. 2-1.LDK(リビング・ダイニング・キッチン)
. 2-2.寝室
. 2-3.子供部屋
. 2-4.洗面化粧室
. 2-5.廊下・トイレ
3.まとめ

 

照明プランを始める前に

部屋別のプランを考える際には、まず「その部屋での過ごし方」を具体的にイメージする必要があります。過ごし方によって最適な照明計画が異なるためです。

子供部屋なら「就寝と勉強、遊び」。ことのようにいくつかの過ごし方が合わさっている場合が多いのではないでしょうか。ここでどこまで「住んだ後の生活イメージ」を具体化できるかが快適な照明プランの鍵です。具体的な例を挙げると、寝室なら「複数か単独使用か」「書斎スペースの有無」「就寝前どう過ごしたいか」など。

・誰のための部屋か(同時使用人数、年齢、その人のまぶしさの感じ方など)
・どの時間帯に使用するか
・どういった過ごし方をする可能性があるのか(どう過ごしたいか)

あらかじめこの3点をざっくり思い浮かべておくと、その後の照明計画をスムーズに進めることができます。

 

部屋別、照明計画のポイント

部屋ごとに用途(過ごし方)が違えば、照明も適した場所と用途がございます。ここでは部屋の用途別に照明プランのポイントや注意点をご説明します。

要点を押さえつつ、自分好みにカスタマイズして心地よい照明プランに近づけていきましょう。

 

LDK(リビング・ダイニング・キッチン)

LDKは「くつろぐ・食べる・料理する」といった多目的に使用する空間です。
生活のシーンに合わせて明かりを調整できるように「目的に合わせた明かり」を取り入れて計画するのがおすすめです。

 

〈キッチンは作業性重視の照明〉

手元作業の多いキッチンは影ができないように計画することが大切です。ベースの明かりと手元(流し元)の明かりでは「手元側を明るく計画」することで作業中の「影感」が和らぎます。普段からまぶしさを感じやすく天井の手元灯が苦手な方は、システムキッチンの「腰壁上端から手元へ向かって下向きに照らすタイプ」のライン形状になっている手元灯を採用すると不快感が低減されます。

 

〈ダイニングで食事が美味しそうに見える照明〉

頑張って用意したご飯。「演色性の高い照明」を採用しておくと「見た目の色味」がよくなり、より美味しそうに見せることができます。食材の「つや感」を引き出すなら、拡散タイプでなく「集光タイプ」の照明がおすすめです。

 

〈リビングの全般照明〉

リビングは「活動」と「くつろぎ」の両立が必要な空間です。採用する照明は調光タイプとし「活動時は昼白色」「くつろぎタイムは温白色~電球色」と使い分けのできる状態にしておきましょう。

シーリングでなく多灯使いで空間を作る場合は、テーブル・ソファのあたりに「中心の明かり」、他の照明で壁面を照らし「まわりの明かり」を作るとバランスが取れます。

 

〈なんだか暗い、の対処法〉

「灯数があるのに何だか部屋全体が暗い」と感じる場合は、壁面の明かりを増やしましょう。「垂直面(壁)の明るさ」が部屋全体の明るさ感に強く影響をもたらします。

(よくある内玄関の例だと、明るさが足りないなと感じる場合は「玄関入って正面の壁」を照らす明かりを追加してあげると、玄関ホールの見た目がぐっと明るくなります。)

 

〈リビングでの「だんらん」に適した照明〉

夜間にTVを見るとき、照明を落としてシアター感を出したい場合であっても「TVの背面には明かりを設けた方がよい」です。画面のまぶしさが少なく、目が疲れにくくなります。長時間の映画鑑賞には特に壁面の明かりが有効です(今時点で「TV背面の明るさが足りないな」と感じる場合は、ライン型のフロアライトをTVの後ろ側に転ばせておくと簡単な明かりの補填ができます)。

 

〈多灯使いの注意点〉

多灯使いにすると自然と室全体に分散して照明配置することになるため「照らしたくないものを強く照らさない」よう注意が必要です。例えば「エアコンは照らし出す必要がないので、ダウンライトなら90㎝程度離す」「カーテンの近くに照明を近づけすぎるとカーテンレールが強調されてしまうので60㎝程度離す」「壁を照らすライト(ウォールウォッシャー)はドアの正面でなく、何もない壁面に寄せて設置する」など配慮をしておきましょう。

 

 

寝室

寝室は夜寝る前~起床時までを過ごす空間です。眠ることが主目的のため、まず「入眠の際に適した明かり」と「起床時にすっきり目覚められる明かり」を用意しておく必要があります。

 

「それってどんな明かり?」という話をする前に、少しブルーライトについてお伝えさせてください。

「睡眠には青色光(ブルーライト)を避けた方がよい」という話を聞くことが多々あると思います。それは昼間浴びる太陽の光にブルーライトが多く含まれており、夜間その光を浴びてしまうと昼間と勘違いして脳が覚醒してしまうためです(夕方の私たちが見ている太陽光は、虹でいう青色側の光が大気中の塵や水滴にぶつかって散乱した後に残った赤色側の光=青色光が減った光です)。

 

つまり青色光(ブルーライト)は「起きるのに最適、寝るのに大敵」!
各光色のブルーライト量は下記の通りです。

多い: 昼光色>昼白色>温白色>電球色 :少ない
これをもとに入眠・起床の明かりを決めていきます。

 

〈メインに使用する照明〉

シーリングライトでもダウンライトでも、調光調色できるものがベストです。

上記の理由で入眠時と起床時に快適な光が異なるからです。

おすすめは起床14時間後(6時起きなら20時)から温白色、睡眠直前(1時間くらい)を電球色で過ごすこと。起床時は昼白色を一気に浴びるとすっきり目覚められます。

目覚めのストレスを緩和したい方は、自動で「朝日が昇るように徐々に明るく変化」をしてくれる照明の導入が良いでしょう(Panasonicなら「お目覚めタイマー」対応製品)。

 

〈照明計画の注意点〉

「シーリングライト1灯」でなく「多灯使い」を予定している場合は、仰向けで寝た時に照明がどういう見え方をするのか確認する必要があります。ベッド周りの照明配置は重要です。まぶしさで不快感を覚えないよう、光源が直接目に入らないように計画します。枕元壁面のブラケットライトは必ず上向き。全般照明用として頭上にダウンライトを設置するのは避けましょう。ベッドの足元側にまぶしさを抑えたダウンライトを設置し、床・壁を照らすのがおすすめです(Panasonicならパネルミナなど)。

 

子供部屋

子供部屋は「くつろぎ」と「作業(勉強・遊び)」の心地よさを両立しなければならない空間です。就寝にも使用するため、生活リズムを整えるためにも寝室同様の光色コントロールは大切になってきます。また「勉強」のための局所照明(スポット照明)設置、いろいろな「遊び」「使い方」に対応できるような「影のできにくい」照明配置をしておくと快適です。

 

〈勉強タイムの照明〉

勉強する際は文字が読みやすい状態にするのがベスト。全般照明(アンビエント照明:シーリングライトなど)だけでは手元の明かりが不十分の場合があるため、局所照明(タスク照明)としてデスク用にスタンドライト等を併用することをおすすめします。この時の全般照明は「昼光色(色温度6200K)」が実現できるシーリングライトだと、文字の読みやすさが向上します(Panasonicなら「文字くっきり光」マークの製品で6200K対応可)。

 

〈生活リズムを乱さないための注意点〉

勉強時間と就寝時間の間があまりに近いと、脳が覚醒して寝付けなく可能性があります。

夜は「くつろいでから勉強する」より「勉強してからくつろぎタイム(もしくは入浴タイムを挟んで就寝」が理想です。ただ、テスト前など「どうしても就寝時間直前まで勉強しなければならない」場合は、眠る予定の1時間前くらいに全般照明を「温白色」に変えて入眠準備を始めるものありと思います。

 

洗面化粧室

洗面化粧室は作業空間となる室です。基本的に全般照明(ベース照明)と局所照明(ミラーライト)の組み合わせとし、作業(化粧など)を行う際に影ができないように全体が明るくなるよう計画しておく必要があります。

 

〈メイクを綺麗に仕上げやすい照明〉

「家で化粧を行い、車に乗り込んでふとルームミラーを見たら、映り込んだ自分の顔が思っていた顔と違っていた」なんて事を経験した方、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか(何ともいえない物悲しさがありますよね)。

原因は「洗面化粧室全体の明るさ不足」と「室内照明と自然光では光の演色性が異なる」ことにあります。ただ、だからと言って明るいところでメイクしただけでは色味の感じ方は改善しません。光には演色性という指標があり「照明の演色性が高いほど、色の見え方がよい状態(高演色である自然光に近しい、本来の色味)」で目に見えるようになります。このため、色味にこだわるなら洗面化粧室の照明すべてに高演色(Ra90以上)の照明を採用することをおすすめします(Panasonicなら「美ルック」シリーズが対象です)。

(余談ですが「カメラが趣味で屋内での物品撮影を頻繁に行う方」や「室内が映る配信活動を行っている方」は演色性の高い照明の元で撮影することによって、より色の見え方がよく美しい映像を撮ることが可能になります。検討の余地ありではないでしょうか。)

 

〈洗面化粧室と脱衣室を兼ねている場合〉

脱衣室を兼ねているケースでは、夜間入浴する際に作業向けの昼白色の光をそのまま使用するとまぶしく感じる場合があります。そのようなときは「光色切り替えタイプ」の照明器具にしておくと便利です。「化粧は昼白色で行い、夜間の脱衣利用時は電球色で」と使い分けることで快適性が向上します。

 

廊下・トイレ

日中だけでなく深夜も使用する可能性のある空間です。深夜明るい場所を通ると脳が覚醒してしまい「一度トイレに起きたら、なかなか眠れない」ということがままあるのではないでしょうか。このため深夜は眠気を妨げないよう、まぶしさを抑えた明るさに設定するのがおすすめです。

 

〈深夜の歩行〉

フットライトは「歩行可能な適度な明るさ」の確保を行いやすいです。明るさセンサ付きで夜間自動点灯するタイプがおすすめ。保安灯として、停電時に自動点灯する取り外し可能なタイプもあります。停電時の備えとしてあると、少しは安心かもしれません。

フットライトにしない場合は調光タイプの照明を使うことも考えられますが「いちいち設定するのが面倒」という方にはおすすめできません(私は面倒に感じてしまいます・・・)。

 

〈照明計画の注意点〉

廊下動線上に段差がある場合は、段差がはっきり見えるように充分な明るさを確保しておきましょう。特に階段の「昇り始め」「降り始め」は段差変化がわかるように明るくしておくと安全です。

 

〈トイレの照明〉

夜間利用を考えると「温白色~電球色」の光色にしておくのがおすすめです。

ただ、通常はトイレに必要な明るさが「60型1灯分(75lx程度)」でも、深夜に必要な明るさはその1/5(15lx程度)。そのままではまぶしいので、できることなら明るさ自体を絞りたいところ。こういった場合は「点灯モードの切り替えが可能なスイッチ」と「調光タイプの照明」の組み合わせを採用します。特定の時間を設定すると自動で光量を絞って点灯してくれるため「トイレに入っている間に完全に目が覚めた」ということを減らせるはずです。(Panasonicなら「ほんのり点灯モード対応」のスイッチで可能です。)

 

まとめ

今回は照明計画のポイントを部屋別にご説明してきました。要点を押さえていれば「大外れ」を防ぐことができます。ただ「感覚は人それぞれ」なので、注意点を考慮したうえで「個人の好み」に合わせてカスタマイズするのが良いでしょう。例えば「こう書いてあるけど自分はもう少し暗い方が好み・・・」と思ったら自分の実際の肌感覚に従ってください。あくまで人間の「快適感」は個人の体質・年齢による変化でどうしてもばらつくからです(目の色素が薄い方は光を強く感じるので、記載内容より暗めがちょうど良いです)。

肌感覚で自分の「好き」を知るためには実物件を見るのが一番なので、カフェなど外出した際に「こんな感じがいいな」というものがあったら写真を撮りましょう。

またInstagramやピンタレストでお気に入りの画像を探すのも、手早くイメージが出来ておすすめです。ハンズワタベもInstagramピンタレストをご用意しておりますので、お気に入りのお部屋イメージを探してみてください。

OGスタッフOG staff

日常の「めんどくさい」を撃退すべく、心と身体が快適に生活できる方法を日々研究中の一級建築士(ハンズワタベOG)。お片付けマニアで「家を整えること」「楽できる方法」を考えるのが大好き。小児喘息の経験から片付けやすく掃除しやすい部屋作りを得意としている。
〈資格〉一級建築士、インテリアコーディネーター、整理収納アドバイザー2級、住宅収納スペシャリスト、ライティングコーディネーター、色彩コーディネーター2級、福祉住環境コーディネーター3級

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